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Waiting for

原田 裕規
Yuki Harada

2021

33時間19分26秒

ヴィデオ
(4K、カラー、
サウンド)

本作は、ゲーム製作などに使用されるCGI(Computer-generated imagery)の技術を用いてつくられた、CGアニメーション/ナレーション・パフォーマンス作品である。
100万年前、あるいは100万年後の地球をイメージして生成された3つの空間は、オープンワールドゲームのようにどこまでも広がり、その中を仮想のカメラがあてどなく彷徨っている。
そこに響きわたるのは、作家自身が33時間19分にわたって朗読し続けた、地球上に現存する全ての動物の名前である。人から見た特徴や地名などによって構成される動物の俗名は、それ自体が人と自然の関係性を伝える「箱舟」のような存在だ。
ここではないどこか(=彼岸)を思わせる世界に没入しながら、この地球(=此岸)に存在する生き物の名前をいつまでも呼び続けるという行為は、あの世とこの世の間にある新たな「風景」を立ち上がらせている。

原田 裕規 Yuki Harada

1989年、山口県生まれ。2016年、東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端芸術表現専攻修了。アーティスト。
社会のなかで広く認知されている視覚文化をモチーフに、人間の身体・認知・感情的な限界に挑みながら、現代における「風景」が立ち上がるビューポイントを模索している。主な個展に「Shadowing」(THE POOL、2022年)、「Unreal Ecology」(京都芸術センター、2022年)、「Waiting for」(金沢21世紀美術館、2021年)、「One Million Seeings」(KEN NAKAHASHI、2019年)、「心霊写真/ニュージャージー」(Kanzan Gallery、2018年)、コラボレーションに『広告』Vol.414[特集:著作](博報堂、2020年)などがある。

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